椎茸の恩返し
昔々あるところに、老夫婦が住んでいました。

ある日、おじいさんが町に出稼ぎに行った帰りのこと、
ふとみると 罠にかかった椎茸を見つけました。


「あぁー、クヌギの木なんてあるから、つい生えてしまったよー。
ほだ木トラップだよー。」


そう泣く椎茸を可哀相に思ったおじいさんは、
クヌギからポクッと取ってやりました。


「どもありがと」

椎茸はお礼を言いながら去って行きました。


数日後、自宅に帰ったおじいさんがおばあさんに、
椎茸を助けた時の話をしていると


「あけてー、あけてー」

と言う声がしました。


開けると、何やらキノコカットの娘が立っていました。

道に迷ったと言うので、夫婦は快く家に入れてやりました。

名前は?と聞くと

「しい たけ子」

と言いました。

おじいさんは変わった名前だと思いましたが、
差別的発言は控えることにしました。


娘が
「お風呂に入りたい」
と言うので、入れてやりました。

その後におじいさんがお風呂に入ろうとすると、
無色透明のお湯が、茶色になっていました。

おじいさんはどれだけ風呂に入ってないんだと思いましたが、
差別的発言は控えることにしました。


しかし、そのお湯は非常にいいにおいがしたので
おじいさんはそれを椎茸茶として、インターネット販売しました。


その椎茸茶はとても良く売れました。
かなりの利益が出たので、金利手数料はおじいさんが負担しました。


追加注文がひっきりなしなので、
おじいさんは1日に何回も娘をお風呂に入れました。

娘はすっかりフラフラになりました。


そうこうしている内に、
娘がお風呂に入ってもお湯が茶色にならなくなりました。

椎茸茶愛好家からも「何か薄い」と言うクレームが多くなりました。


疑問に思ったおじいさんは、風呂場をのぞこうとしました。
しかし、おばあさんに見つかってしこたま殴られました。

あきらめ切れないおじいさんは、別の日また風呂場をのぞきました。
するとそこには娘ではなく、椎茸がいました。


「のび…おじいさんのエッチ!!」


なんと、しいたけ子は前に助けた椎茸でした。


「もうここにはおられんけん。でも、最後に恩返しさせて。」


そう言うと椎茸は、自分の傘をポクッと取っておじいさんに渡しました。

「これを、お地蔵さんにかぶせると、いいことがあるかもよ。」


また、体をゆすってこなこなを出しました。
「これを桜の木にふりかけると、何か、咲くかもよ。」


「じゃあね。」


椎茸は去っていきました。

後に、このおじいさんは、
椎茸の傘が坂道を転がって、それを追ってネズミの国に行ったのでした。

おしまい。
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by champs-setsuko | 2008-09-05 22:10 | おはなし
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